折角だから祗園白川でちょいと京情緒を味わってから三条京阪に向かいましょうか。
東山通を渡り、伝統的建造物群保存地区である祗園白川巽橋あたりを目指します。
平安神宮のある岡崎で疎水と合流した白川は何度か屈曲しながらここに流れ着きます。
北から南に流れる白川を渡りますと新橋通と白川南通の二股に分かれ、辰巳神社にたどり着きます。
白川はここで向きを南から西南西に変え折れ曲がるのですが、そこに架かるのが巽橋です。
巽橋から上流側を眺めますと、こんな風景になります。

この場面はどっかで見たという方も多いでしょう。
桜だ、京都だ、時代劇だと何かあるとTVで取り上げられる場所でもあります。
橋の上で反転して下流を眺めますと、この光景です。

白川沿いの南側には料理旅館やお茶屋が並び、北側は川沿いに白川南通の散策路があります。
そしてここの桜の並木は絶景で、花の季節にはライトアップもされ、人でいっぱいになります。
昨年は絵さまのリクエストでここでニセ舞妓を待ちうけ、飛んで火に入るなんとやら、
まんまと網にかかったニセ舞妓がレンズ砲列の餌食となったのであります。
今年は、幸か不幸かニセ舞妓には遭遇しませんでした。
このあたりは景観地区でもあり、有名どころでもあり、人出も多いのですが、
何故か川には居ついたアオサギ、コサギがよくいまして、いつも何羽か見つけられます。
この日は植え込みの木にとまっているのが見られました。サギってこんなとこにとまるんですねぇ。


ちょっと横に目をやりましたら、軒にも1羽、身じろぎもせずに佇んでおりました。
最初は色付き鍾馗さんと思ったのですが、それにしては大きいし、よく見ると・・・・

「アンタそこで何してるん?」と声をかけても無反応、ずっとじっとしておりました。
ニセ舞妓も来ないし、次に行きたいところもあるし、祇園新橋通を川端通に向かってぶらぶら歩きます。
前からお婆ちゃんが歩いてきました。どうやらポストに手紙を出しに行くところのようです。
このあたりには普通の京町屋で昔から暮らしている人も多いのです。

私の中学高校時代の同級生がこのあたりに住んでいて、図子(ずし、辻子)の中の路地(ろおじ)に家がありました。
はっきりとは言いませんでしたが、お父さんは男衆(おとこし)だったようです。
その同級生は医者になり、もうここを離れているのですが、
おったら皆さんを案内したあげられたのに、なんてことを思いながら祗園新橋通を歩いておりました。
FUJIFILM FinePix S5 Pro / TAMRON AF 18-200mm F3.5-6.3 XR Di II LD Aspherical [IF] MACRO (A14)
その前に少し余熱を冷ましましょうか、と、円山公園の休憩所に行きまして一服です。
休憩所の前には池があり、その水面をぼんやり眺めながらお連れさん共々終始無言でで熱冷まし・笑

やおら「腹が減りましたなぁ」ということで、ぶらぶらと東山通に向かいます。
だらだらと下がってゆく200mほどの細い道は木立に覆われ、実に静かなものです。
道沿いには小さな祠があり・・・・

つい見とれてしまう古い小屋があり・・・・

散歩に来た親子連れの娘がそこらを走り回り・・・・

東山通に出た途端に世界が変わって車の洪水、この日もかなり渋滞しておりました。
京都に車で来たらしんどいし、駐めるのに苦労するだけやのにねぇ。

さて、安いところなぁ、、、、この辺はなぁ、目玉観光地やしなぁ、、、、
そこで去年(一昨年)と同じ通り沿いのラーメン屋「天下一品」で昼食と相成りました。
ひょっとして、ここはもはや定番コースなのか?
FUJIFILM FinePix S5 Pro / TAMRON AF 18-200mm F3.5-6.3 XR Di II LD Aspherical [IF] MACRO (A14)
11月のお出ましですので、舞妓さんの簪はみんな菊の花です。
簪をその月の花に変えるのがしきたりなので、簪で何月に撮ったか分かってしまいます。

ここは苑外、一般の観光客もやってきますので、あっという間に凄い人だかりになりました。
間の悪いことに大陸方面からいらしたけたたましい方々が居合わせまして、
人を押しのけて最前面へ、係の制止も聞かずコンデジ構えて進入禁止ゾーンへも突入、
突然の修羅場に紳士的にカメラを構えている人は、それがじゃまして撮れません・涙
観光団の案内ガイドさんももうお手上げ状態です。 ボケッ! せめて会費払え!
・・・と言っても聞く相手じゃなし、早々にオープン撮影は打ち切りました。
仕方ないので、アップでいきましょうかね。
おっと、この子は紗矢佳さんですねぇ、一度も撮ってなかったわ。 (^^ゞ

こちらは芸妓の豆ちほさんですね。この子も撮らんかったなぁ・・・・
撮影の合間にすれ違った時、しゃべる声がえっらいかいらしんですわ。
ちょっと甘えたような声でね、ハイ。

杏佳さんもリラックスした顔してはりますね。
んでも、やっぱりこの子は左顔より右顔がええ! ← シツコイ (`ヘ´)

ということで、波瀾万丈の撮影会90分が終了したのであります。
FUJIFILM FinePix S5 Pro / TAMRON AF 18-200mm F3.5-6.3 XR Di II LD Aspherical [IF] MACRO (A14)
もう一度茶室で撮ろうと今度は上の茶室に並ぶことにしました。
相変わらず茶室は人気ですねぇ、2回待ちだそうです。
ま、10分余りだからのんびり待ちましょう。
さて順番が来て入りますと、またまたモデルは杏佳さんでした。
ぱっと見は下の茶室と同じように見えますが、床の間の位置や障子が微妙に違っています。

こちらのは直射光は入りませんが、開放が大きくて下の茶室より明るいのです。
この子の場合は、正面から左顔はどうも撮りにくいのです。

ただ、撮影ポジションがこっちに限定されていますので、何とか工夫せんとイカンですね。
センセーの指示で撮影の合間にかごを手元に引き寄せ、小物を取り出す時に1枚。

「かご」というのは、ホントはどう言うのか知りませんが、
舞妓さんがお座敷などに出かける時にいつも持って出る大きめの巾着袋で、
底に木枠があって、中に編みかごが入っていたので私たちは「かご」と言っています。
洋装の大きなハンドバッグみたいなもので、化粧道具や手鏡、脂取り紙や携帯電話、
扇子、手帳、名刺なんかがごっちゃりと入っています。
以前『何入ってるん?』って聞いたら、『色んなんがゴチャゴチャ』と笑って見せてくれました。
この上の茶室には小窓もありますので、定番の額縁写真も1枚押さえときましょうか。

ここで私たちの組は撮影終了です。茶室はどうやら次の組で終わるようです。
そろそろ終了時間が近くなってきました。
FUJIFILM FinePix S5 Pro / TAMRON AF 18-200mm F3.5-6.3 XR Di II LD Aspherical [IF] MACRO (A14)
人だかりの方に行ってみますと、これは彩乃さんですね。
ではちょっと撮らせていただきましょうか、、、、はいいんだけど・・・
直射がきつくて影が気になり、なかなかシャッターが切れません。



しっかし、こらぁどうにもならんぞ。
レフ当てると余計にひどうなるしなぁ、、、もうこの場所は諦めよう。
で、池の畔の方に行きますと、ここにも人だかりが・・・
ゴメンやしておくれやっしゃぁ、と隙間に潜り込んでみますと、アレレ?
あの子いつの間に池んとこまで来たんやぁ、と思いきや、こちら遅刻組の佳つ幸さんでした。
んもぉ、同じような格好してくるから分からんがなぁ、と言いつつ1枚。

場所が悪いし、ポーズも動きもも一つ、ということで暫し休憩、
係のおっちゃんに断って門外に出て一服しに行きました。
あのボス・ブラックは美味かったなぁ・笑
FUJIFILM FinePix S5 Pro / TAMRON AF 18-200mm F3.5-6.3 XR Di II LD Aspherical [IF] MACRO (A14)
皆さんそれぞれ分かれて撮影場所に向かいますが、どこに向かおうかと右往左往してる人も・・・・
私はまっしぐらに下の方の茶室へ向かいます。ここは1回5分10人制になっています。
・・・が、残念、12番目でした。5分待ちだからいいということにしましょう。
まだ撮影が始まる前、カメラマンが入る前にモデルの舞妓さんがポジションに着きました。
彼女は杏佳(きょうか)さんですね。切れ長の目元が涼しいなかなかの美形さんですよ。
このまだ何も考えていない時の顔がいいなぁ・・・・

まだ一発目の客が入っていませんので、少々緊張しているようです。
一番手の10人組が入り、撮影が始まりましたが、皆さん大人しくてなかなか声がかかりません。
こっちは行列で待ちながらイライラ、「硬いなぁ」「ポーズ変えたらええのに」「レフ効き過ぎ」・・・・

やがて5分経過して私たち10人の順番です。
この茶室はこんな感じの造りでした。
最初はウォーミングアップで当たり障りのないポーズで1枚いただきましょう。

この組も声がなかなかかかりませんねぇ、、、、モデルさんも困ってるがな。
あ~あ、あっちから後ろ狙うてるのもおるし、もうアップにしてポーズ注文しょ。
ということで注文つけて1枚。

この子はあんまり写真モデルやったことないのかなぁ、どうもポーズがぎこちない。
ということで後方に下がり、撮りたい人には撮って貰って観察に集中しました。
そして、殆ど撮らずに眺めているうちに時間が来てしまいました。
「ハイ、終了です」の声がかかり、撮影を楽しんだ人たちは「どうも、どうも」でにこにこ退出、
わざと最後に出ることにして狙ったのがこの1枚です。

カメラマンがいなくなってホッとしたのか、ああしんど、という感じで緊張が解けました。
このちょっと疲れたような、気持ちの緩んだ憂い顔を撮りたかったのでありますよ。
FUJIFILM FinePix S5 Pro / TAMRON AF 18-200mm F3.5-6.3 XR Di II LD Aspherical [IF] MACRO (A14)
朝9:30スタートの第一部に我々は参加したのでありますが、なにやら役員席がざわついております。
定刻になってご案内が、、、、なにやらいろいろ言っておりましたが、どうも来てないのがいるらしい。
かいつまんで言えば、『え~~、遅刻であります』、『朝の部は開始、終了とも15分遅らせます』

・・・で、9:45になってモデルさん紹介が始まりましたが、あれれ、3人?! (@_@。
あと二人はまもなく登場ということで撮影会開始であります。
ここで『金返せっ!』などと騒ぐヤカラはおりませんで、和やかにスタートしました。
ゾロゾロと撮影場所に移動し、シャッター音が鳴り響き始めた頃、
あと2人も現れたようで、人の輪が5つできたのであります。
メデタシ、メデタシ
さて撮影会が終わって舞妓さんと芸妓さんの勢揃いです。
お~、ちゃんと5人おるがなぁ・笑
向かって左の二人が、朝おらんかった子でありますよ。

『あっ、、、わし、あの子撮ってない!』と騒いでも後の祭でありました・笑
FUJIFILM FinePix S5 Pro / TAMRON AF 18-200mm F3.5-6.3 XR Di II LD Aspherical [IF] MACRO (A14)

笹かまぼこの思い出を・・・・
私は小学生の後半約4年弱を岩手県の盛岡で過ごしました。
その盛岡在住期間の後半3年ほどの間に、事情があって何度も仙台に行くことがありました。
母に連れられて月に1~2回ですから、都合50回ほど通ったことになりますね。
当時は新幹線はおろか電車も走っておらず、煙を吐く蒸気機関車に牽かれた旧式の客車列車で
単線の東北本線を往復しました。もちろん急行なんて乗れませんから鈍行です。
片道4時間ほどかかりますので、仙台に行く時には盛岡始発の朝5時頃の列車に乗り、
朝9時頃仙台に着きました。帰りは仙台を午後3時頃のに乗り、帰宅は夜8時前でした。
朝は予約しておいたタクシーに迎えに来てもらい、帰りは盛岡駅からバスに乗りました。
当時の仙台駅は地平の木造駅舎で、駅前まで市電が来ていました。
用事を済ませて母とともに仙台駅に戻ると、決まって駅前のお店で買って貰ったものがあります。
折詰のいなり寿司とかんぴょうの細巻きの2人前詰め合わせです。
ご飯に具の入ってないいなり寿司には、こんなもんかとさほど違和感ありませんでしたが、
海苔巻きに関西みたいな太巻きがなく、単品の具材の細巻きしかないのが不思議でした。
そして、『笹かまぼこ』を2枚、母親の分と私の分です。これが毎度の仙台での遅い昼食でした。
早めに駅に着いた時は市電の見える駅の待合室で、時間があまりない時は列車に乗ってから食べました。
私はいつもいなり寿司とかんぴょう巻きを食べてから、笹かまぼこを最後に食べていました。
一番好きなものは最後にとっておく性癖があったようです・笑
私は仙台に行って初めて知った笹かまぼこが凄く気に入っていまして、
以来これを食べるのが楽しみで仙台に行く、そんな感じでありました。
子供の感覚なんてそんなもんですよね。
写真の笹かまぼこは仙台の亜哉さんからいただいたものです。
竹平串に刺して焼いたこの姿は、あの当時と今も変わっていないようです。
今では小ぶりなのとか、イカや牛タンなどいろんな具材の入ったのとか、種類も増えたようですが、
このオリジナルスタイルのちょっと大きめのシンプルなのが当時を思い出して、好きです。
盛岡を離れてからもう数十年経ちましたが、亜哉さんと知り合ってこの笹かまぼこと再会、
笹かまぼこを食べるとあの頃のことが鮮明に思い出されます。
私にとって笹かまぼこには思い出の至福の味が詰まっている、大切なものなんであります。
京都プチオフの1日目が終わった所で、いよいよ舞妓さんではありますが、ちょいと一服しましょう。

これは『よいとまけ』というハスカップベースのジャムを使ったロールケーキで、
美唄のforesterさんからお土産でいただきました。
実は、以前同じくforesterさんからハスカップジュースというのをいただくまで
ハスカップという食材を知らなかったのですが、別名ドラキュラの血と言われるほど
鮮やかな濃赤色で、甘みと強い酸味が特徴、私にはとても美味しく感じました。
それをジャムにしてロールケーキに塗り込んだものとは、一体どんな味でしょうね。
早速いただきましたが、スポンジ自体が硬めであっさりした味、ハスカップの酸味も若干抑え気味、
夜ごとにお茶の友として美味しくいただきました。
最近はやりのやたらフワフワ柔らかく、やたらクリームコッテリでベチョベチョ、
それとは対極にあるしっかりした歯ごたえと、あっさりもたれない味が楽しめます。
原材料表示を見ますと、ハスカップに杏を合わせたジャムとのことですが、
べとつかないように全体をオブラートで刳るんであったりして、
独特の味と舌触りを楽しませていただきました。
これは最後の2切れ、端っこは端面までハスカップジャムが一杯ついていて、
羊羹やカステラの最後の1切れを食べる時のような儲かった感も楽しめます。
聞けば、(ひょっとしたら)foreちゃんのご内儀が収穫したハスカップが入ってるかも・・・
ありがたやぁ~~~~~、当家では既に完食してしまいました・笑
それぞれの中央には池が配置されているのですが、南は小さいもののあと3つは大きく、
それぞれの表情が少しづつ違い、水路でつながっていまして、各々大きな存在感を示しています。
この日は澄んだ空気で日差しによる影もくっきり、
木立の木漏れ日や水面の照り返しがいろんな光と影の綾を見せてくれました。
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中神苑と東神苑の間辺りでは湧き水がせせらぎを作って清水を供給しています。
西神苑と中神苑には菖蒲池があり、シーズンには見事な花が水面一杯に楽しめます。
その菖蒲池の水はあくまでも澄んでいて、実に清らかな風情を見せてくれます。
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東神苑には泰平閣という京都御所から移築され橋殿があり、
屋根の下、欄干沿いのベンチで休息しながら山水庭園を愛でることができます。
観光客にも人気のある、この神苑随一の眺望スポットです。
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この泰平閣のある東神苑の池は流れもなく、菖蒲も蓮もなく、よく見られる池の風情ですが、
これはこれで水面の眺めとしては良いもので、泰平閣のベンチに腰掛けて池に泳ぐ鯉と遊べます。
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ここでそろそろ午後4時頃になりましたので、そのあとそぞろ歩きで白川沿いに下り、
地下鉄と阪急で西院に行き、いつもの『カメラのふじもと』になだれ込んだのであります。
PENTAX K-x / smc PENTAX-DA L 18-55mm F3.5-5.6 AL