通称『ねじりまんぼのトンネル』と言われるものですが、漢字では「陽気発処」と書くそうです。
天井川や鉄道築堤の盛土をトンネルで潜る煉瓦造りの構造物で、独特の煉瓦組みになっています。
水路や鉄道に対し直角ではなく斜めに抜けるトンネルでは、構造に偏荷重がかかるため、
構造強度を求めて煉瓦を螺旋状に組む工法が導入されています。
インクラインの下にも1本、ねじりまんぼのトンネルが通っていまして、
地下鉄の蹴上駅から100mほどインクライン沿いに下ったところにそれはあります。
蹴上駅から南禅寺に抜ける近道でもありますので、かなり利用者の多いトンネルです。

トンネルの中に入りますと、見事なねじりまんぼ構造を見ることができます。

トンネルの長さは20m程ですが、天井がアーチ状で低く、薄暗いところを通りますので、
何やら洞窟探検をしている気分に浸ってしまいます。
南禅寺側の向こうに抜けて、見返しますとこんな感じです。

出口側のトンネルポータルはこんな雰囲気であります。

ここは京都一周トレイルコースの中に入っているそうで、
思いもかけずに、突然ねじりまんぼに出会ってびっくりする方も多いようです。

ねじりまんぼは明治時代に各地で作られ、特に近畿地方に多く作られたようです。
現存するのは数少なくなっているようですが、近年になってここを含め十数カ所が
国の近代遺産の史跡に指定されました。
京都に来られたら、是非このねじりまんぼを歩いて通ってみてください。
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