
仁和寺本体の境内に繋がる広い前庭とも言える幅広の参道に足を踏み入れますと、
その道筋にそれぞれが謂われのある桜が植えられています。

そこに観光客を誘うように「御室桜満開」の看板が出されており、
いやが上にも期待を抱かせてくれます。
この子は、入園式か入学式の記念写真が桜満開とタイミングが合わなかったのかしらね。
ここで嬉しそうにカメラに収まっていました。

そんな桜の中には、こんなのもありました。
皇太子、浩宮徳仁親王お手植えの桜だそうです。

さて、いつもならすすいと進んで中門に向かえるのですが、
この仁和寺では、時折途中に関所を設けて拝観料500円也を徴収しております。
御室桜が見頃になったこの日は、大勢の客が押し寄せるし警備や案内にも人手をかけるから、
ということなんでしょう、関所に引っかかってしまいました。 普段は入場無料なのになぁ・・・・
常連の参拝客相手でしょうか、案内役のお坊さんが一所懸命に説明しておりました。

泣く泣く500円を払い、中門に辿り着き振り返りますと、人出はまぁそこそこですかね。
朝から来ていた外人観光客などは、もう見て回って帰路についております。
これでも午後になりますと、この倍以上の人出になるでしょう。

中門から中がいよいよ仁和寺の本体エリアになります。
土塀の瓦にも、いちいち仁和寺刻印の特注品が使われています。

メインイベントの御室桜は昨日ご紹介しましたので、そこを通って奥に入ったところに回ります。
そこには関山(かんざん)という華やかな小ぶりの桜がありました。
サトザクラ系の八重咲き品種だそうで、花の色は紫紅色と濃く、花弁が30~50個あるとのことです。
なるほど、実にゴージャスな桜でありました。

隣のエリアでは見事な枝垂れ桜も咲いていまして、
その下ではマットを敷いてお花見弁当を拡げている人もいました。
関西では花見でへたり込む人が少ないので、少々どころか、かなり目立っています。
こんなに人通りの多いところで、何ともないんでしょうかねぇ。


いっ時の桜の派手な騒ぎとは無関係に、五重塔はいつもと変わらず凜として建っておりました。

今の時期、仁和寺といえば、花ならば御室桜を筆頭に桜づくしのように思えますが、
このようなツツジの珍種も競うように咲いておりました。
普通に見るツツジよりも花が小ぶりで花弁も細身、
それでもじっくり見ると、紛れもなくツツジの姿でありました。

仁和寺は有名どころですので、いつも人出が多くてなかなか行かないところなのですが、
意を決して行ってみると、やっぱり行ってよかったと思える名刹でありました。
PENTAX K-x / smc PENTAX-F FISH-EYE 17-28mm F3.5-4.5、 smc PENTAX-DA L 18-55mm F3.5-5.6 AL