一里塚|シャシンとカメラのお板
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五色豆
五色豆(ごしきまめ)は京都を代表する豆菓子(干菓子)のひとつで、
「豆政」「本家舩はしや」「豆富本舗」・・・などいくつかのお店の定番商品になっています。
他にも『節分』『雛祭り』に合わせて季節限定で販売するお店も何軒かありますが、
お店ごとに微妙に色合いや味付けが異なっていて、それぞれのご贔屓筋があるようです。
お値段が手頃なので、ちょっとした普段使いの手土産や京都を訪れた観光客のお土産に重宝されています。

五色豆は明治の頃に考案された菓子で、軽いお茶請けや小腹が空いた時のムシ押さえなどで重宝します。
各種の豆類が京都の名産として豊富にあり、荷車を押して歩いて行ける距離が産地だったことから、
原料調達の容易さと加工性の良さ、日持ちの良さで縁起物の土産菓子として作られたようです。

五色にしたのは、五行思想に基づく宮廷の瑞祥色である五星由来の色を模したのが由来だそうで、
エンドウ豆に五色に食用着色を施した砂糖をまぶした豆干菓子が起こりです。
現在では落花生や大豆を使った派生商品も開発されています。
ちなみに、五行で言う木星・青、火星・紅、土星・黄、金星・白、水星・玄(黒)の五色が、
緑、赤、黄、白、茶に色づけされた砂糖で表現されています。

私の定番は 豆政の夷川五色豆で、祖母が好きだったことからいつしか五色豆は豆政になっていました。
豆政が五色豆を考案し販売したのは明治20年頃と伝わっていますから、近代発祥のものですね。

豆政のWebページで紹介されている品揃えは、こんな感じです。
五色豆#1
  (この画像は豆政のWebページから借用しました)  価格は全て税抜きです

袋入りの350円から立派な木箱入りでも2千円まで、お手軽価格でしょう?
また、紅白2色の組み合わせ商品も販売されていて、結婚式や祝典のお土産によく使われます。
五色豆#2
  (この画像は豆政のWebページから借用しました)

これらはいつでも実店舗に行くか、百貨店や駅の名店街、有名観光地の土産物店に行けば買うことができます。
常温保管で2~3ヶ月の日持ちがしますし、上手に保存すれば半年くらいどうってこと無いです。(私の体験)
海外駐在の友人を訪ねた時に小袋をお土産に持っていくととても喜ばれ、邪魔にもならない、という話もよく聞きます。


さて本題・笑
実は、この豆政の夷川五色豆には特別バージョンがあるのです。
五色豆#3
  (この画像は豆政のWebページから借用しました)

これは 「夷川五色豆 五段開き箱」 というもので、千代紙貼の手作り五段化粧箱に入った凝ったものです。
中に入っている五色豆は200gですので一般品なら700円、箱代がたったの700円というサービス品です。
もし、この箱だけを特注したら、この数倍の価格では収まらないでしょう。 それほどの逸品です。

実はかなり昔、生前の京都の祖母が老舗呉服店の新作着物披露展に招待されて行った時に、
お土産としていただいて持ち帰って初めて知ったというものなんです。
以来、祖母はこの小箱がいたく気に入り、指輪やイヤリングなどのアクセサリー保管箱として使っていました。
ずっと使っていて大分痛んできたので、豆政の本店に行って新しいのを今度は自分で購入し、
亡くなるまでずっと使っていました。

この箱は、職人さんが一つづつ丁寧に手作りするものですので、常時在庫が豊富にあるわけではありません。
先の呉服店のようなイベントがあって、50個なんて注文が舞い込むと、品切れになることもしばしば、
買いに行く時にはお店に電話をして確認してから出かけるか、品切れなら予約して受け取りに行くようにしていました。
と、言いましても、我が家で買ったのは過去2回だけなのですが・滝汗
ま、それくらい作りがしっかりしていて、上品な見栄えも飽きることのないいい物なのです。

今回、職人さんがいなくなるかも知れない、ひょっとしたらもう買えないかも知れないと聞き、
今使っているのが相当古くなったし、ということもあって久しぶりに購入して届けてもらいました。

包装を解くと、五段開き箱は白箱の中に入っていました。
五色豆#4

白箱から取り出した五段開き箱は、このように鮮やかに意匠された千代紙貼りの見事なものでした。
前からあるのと比べると、さすがに古いのは色あせてくすんで見えますが、それなりの風格を感じます。
描かれている絵柄は、前のと同じように見えますが、違っているようにも見えます。
千代紙からの切り取り方なのか、はたまた元から絵柄が違っているのかはよく分かりませんが、
2つとして同じ柄のものはないと聞きました。 これが手作りならではの違いでしょうか。
五色豆#5

天辺の持ち手になっているタンスの弾き手のように意匠されたひもを緩め、箱を開きますと、こんな姿です。
5段に組まれた小箱の中に五色豆が色ごとにそれぞれ収まっています。
五色豆#6

紙の心材に千代紙を丁寧に貼り付けて仕上げた姿は、実に雅で美しいですね。
五色豆#7


現在、豆政本店では品切れになっているようで、「次は、、、さぁ・・・・」 という感じのようです。
私んとこではこれが1個確保できましたので、古い方は 『欲しい!!』 と言っていた知人に差し上げました。
復活再生産してもらえるかどうかは微妙ですが、このようなものは京都の文化として残って欲しいなと思います。


PENTAX K-3 / smc PENTAX 18-135mm F3.5-5.6 ED AL [IF] DC WR


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コメント
この記事へのコメント
甘い豆は苦手ですが、この五色豆は秀逸ですね。
豆はもちろん、こういう箱を喜ぶ人が多いでしょう。
さすが古都の品です。
2014/10/30(木) 15:45:07 | URL | kan #mQop/nM.[ 編集]
kanさん、このお豆さんは甘すぎて・・・と思われるかも知れませんが、意外とまろやかです。
砂糖だから甘いのですが、果糖のようなあっさりとした甘さで、全くくどさは感じないんですよ。
渋茶にはよく合います。食べ始めたらクセになり、♪やめられない止まらない♪状態です・笑
この箱は、お見せすると殆どの人が 『わぁ~~』 と歓声を上げます。これからも続けて欲しいですね。
2014/10/30(木) 16:39:54 | URL | 管理人[MADAM] #.Q7UDCiU[ 編集]
お菓子にも古の臭がしますね。
オシャレですね。
お菓子を食べるから見て楽しむ
昔の人は楽しみ方が粋ですね。
2014/10/30(木) 18:51:39 | URL | higemajin #-[ 編集]
higemajinさん、京都は狭い土地に家が建て込み、更にどなたも何かの商売をしている、
そんな土地柄から人の往来が盛んで、日中は誰かしら訪ねてきていることが多かった。
そんな事情からお茶を出す機会も多く、お茶請けの菓子類がいろいろ工夫されたようです。
客の格によって高級和菓子から駄菓子まで様々、このような干菓子は気の置けない人と
話をしながらちょこちょこっとつまんで食べるものでした。
五色豆の豪華箱入りも、そんな気軽だけど久しぶりに訪れるから張り込んで、
という時に手土産で持っていって、中のお豆さんはお持たせで一緒に食べる、
そんな和やかな社交向けに考えられたのだと思います。
2014/10/30(木) 19:11:01 | URL | 管理人[MADAM] #.Q7UDCiU[ 編集]
容器で見せる!と言うのがありましたねぇ。
何時の間にか簡易包装になり、今は特殊ですね。

登別温泉にある藤崎わさび園のかに型容器入りわさび漬けは好きでした。
2014/10/30(木) 20:42:26 | URL | forester #2ukxmIo6[ 編集]
foresterさん、容器で見せると言っても、この五段箱の場合はどうでしょう、
実質的には赤字のサービス品、お得意様への奉仕品という感じですから裏メニューか。
いわゆるウリで前面に出して販売するものじゃないと思います。
純粋に利の商売で考えたら、廃番にするか大幅値上げした方がいいはずですね。
2014/10/30(木) 21:14:17 | URL | 管理人[MADAM] #.Q7UDCiU[ 編集]
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