
東寺の西側、壬生通を挟んだあたりは昔からの住宅地になっています。
西は新千本通あたりまで、北の東寺通と南の九条通に囲まれた範囲です。
このあたりは旧家も残ってはいますが、建て替えられた家屋も多く、見た目は下町の住宅街、
細い路地(突き抜け)や辻子(づし)と呼ばれる袋小路の路地内路地が複雑に入り組んでいて、
路地内の雰囲気は大正、昭和の頃から変わっていません。
家は新しくなっても空気や住人は昔のままの生活が続いています。
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路地の突き当たり壬生通には東寺の土塀を背にして町の祠が置かれています。
町内にも一尺角くらいの狭い場所にお稲荷さんや地蔵さんが見かけられます。
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町内ではどこかでこのように古い家を取り壊し、立て替えの家が現れてきますが、
格好は新しくなっても敷地や間取りは大して以前と変わらず、というのが多いです。
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こういう新陳代謝を繰り返し、町は徐々に新しくなっていきますが、
路地はそのまま残っていますので、再開発のように景色が変わって見えることはありません。
CANON T-70 / New FD 35-105mm F3.5 / Konica Minolta Centuria 400
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「こんなんしたら、お隣さんに悪い」とか、「うちだけ色変えたりでけへんもんなぁ」とか、
たまにこんなのが息苦しく感じることもありますが、それで町の調和も保たれますね。
ですから、『よそさん』が何かしようとしたら抵抗がものすごいですよ。
最後のカットが印象的です。
生活者として何とか暮らしよくしたいというのは当たり前のことですよね。
造作をいじらないと生活は継続できません。いじるときに近所との関わりを考え、
変わりなく続けて住めることが大切なんだと思います。